先週、ある展示会後のフォロー電話でこんなことがありました。同じ日にリストの上から順に20件、留守電を残したんです。片方のグループには「本日はお時間いただきありがとうございました」だけの留守電。もう片方には、ブースで話した内容を一言添えた留守電。結果、後者だけ折り返しが3件きました。前者はゼロでした。
正直、地味な違いです。でも現場ではこの地味な差が、次回商談の日程を確定できるかどうかを分けています。TSUNAIDEでは名刺の枚数を成果にしていません。「次回商談の日程が確定した件数」だけを見ています。だから折り返しが来るかどうかは、私たちにとって売上に直結する話なんです。
留守電に「情報」を入れているか
折り返しが来ない留守電は、たいてい「お礼」しか入っていません。お礼だけだと、相手は「特に用件はないんだな」と判断して優先順位を下げます。折り返しが来る留守電には、必ず相手固有の情報が入っています。
「先日ブースで、〇〇の在庫管理をエクセルでやられているとお話しされていたので、その件で15分だけお時間いただけないかご連絡しました」
この一言があるだけで、相手は「自分の話をちゃんと聞いていた人だ」と認識します。折り返すかどうかは、内容への興味よりも「この人は自分ごとで動いてくれるか」の判断に近いんです。だから留守電を残す前に、必ず名刺の裏かメモに書いた一言を見返す。これをやるかやらないかだけで結果が変わります。
かけ直すタイミングをどう決めるか
ここで判断が分かれます。1回目の電話で出なかった場合、2回目をいつかけるか。私は「相手の温度」で分けています。
展示会ブースで15分以上話し込んだ相手なら、当日中か翌営業日の午前中にもう一度かけます。まだ熱が残っているうちに、というより「覚えている確率が高いうち」に動くという理屈です。逆に、名刺交換だけで会話がほとんどなかった相手には、翌営業日にすぐかけ直しません。メールかSMSで一度触れて、反応を見てから2〜3日後に電話します。会話量がない相手にすぐ電話を重ねると、営業感が強く出て逆効果になるからです。
当社でリスト設計を見直した案件では、テレアポのアポ獲得率が0.6%から3.2%まで上がりました(当社支援案件・2026年時点の実績値)。これはトークスクリプトを変えたからではなく、誰にいつかけるかの優先順位を変えたからです。話した量と温度でリストを並べ替える。これだけで結果が変わります。
断られた時に何を残すか
「今は必要ない」と言われた時、多くの人はそこで会話を終わらせます。でも折り返しが来る会社は、断られた瞬間に次の接点を仕込んでいます。
「わかりました。もし今後、担当者様が変わられたり、繁忙期に入るタイミングがあれば、その時だけご連絡させていただいてもよろしいですか」
この一言を入れておくと、後で連絡した時に「あの時話した人だ」と相手が思い出してくれます。断られた電話を無駄にするか、次の接点として設計するか。この差が半年後の商談化件数に効いてきます。
AIと営業代行を組み合わせても、最後は人が電話をかける
TSUNAIDEはAI開発も手がけていて、フォロー対象の温度をスコアリングして優先順位をつける仕組みも作っています。試作から本番運用まで進んだ案件は82%です(当社支援案件・2026年時点の実績値)。ただ、これはあくまで「誰に先にかけるべきか」を教えてくれる道具です。留守電に何を入れるか、断られた後に何を一言添えるかは、結局人がやるしかありません。
私はこれまで50社以上の支援に関わってきました(当社実績・2026年時点)。その中で、ツールを入れて楽になった会社はたくさんありますが、電話をかける手間そのものがなくなった会社は一つもありません。地味ですが、そこは人がやり切るしかないんです。
実務チェックリスト
- 展示会ブースで聞いた相手固有の情報を名刺の裏に書く
- 留守電の台本を「お礼のみ」と「相手固有の情報入り」の2種類つくる
- 会話量が多かった相手は当日か翌営業日午前にかけ直す
- 会話量が少なかった相手はメールかSMSを先に送り2〜3日後に電話する
- 断られた電話の最後に次回連絡の許可を一言もらう
- フォローリストを温度別に並べ替えて優先順位をつける
- 週1回、折り返しが来た留守電の文言だけを見返して残す
