ウェビナーが終わった直後、参加者リストに向かって「本日はご参加ありがとうございました」という御礼メールを一斉送信する。私も昔はそれで満足していました。でも正直、あれはやった気になっているだけです。
ある案件で、参加者120名に同じ御礼メールを送って、返信は2件。その2件も「資料だけ送ってください」でした。次回商談の日程が確定した件数はゼロ。この経験から、私たちは視聴時間で参加者を分けて追うやり方に変えました。
視聴時間で3段階に分ける
ウェビナーツールには視聴時間のログが必ず残ります。ここを見ないのは、正直もったいないです。私たちは大きく3段階に分けています。
ひとつ目は「最後まで見た人」。これは温度が高い層です。ふたつ目は「半分くらいで離脱した人」。興味はあったけど何かが引っかかって離れた層です。みっつ目は「開始10分以内に離脱した人」。ここはそもそもタイミングが合わなかった可能性が高い層です。
この3段階で、送る言葉も、電話をかけるかどうかも、全部変えます。同じ内容を全員に送るのは、地味に一番効率が悪いんです。
最後まで見た人には、その場で日程の話をする
視聴時間が90%を超えている人は、迷わず電話をかけます。メールで御礼を送って終わりにするのは、この層に対しては失礼だと思っています。せっかく最後まで聞いてくれた熱を、翌日には冷ましてしまうからです。
電話をかけるときのセリフはこうです。
「最後までご視聴いただいたようで、ありがとうございます。〇〇の部分、実際に御社で当てはめるとどうなりそうか、15分だけお時間いただけませんか」
ポイントは「15分だけ」と時間を明示することです。ここで「一度お話しできれば」のような曖昧な言い方をすると、相手は日程を出しません。具体的な分数を言うから、カレンダーを開いてくれるんです。
半分で離脱した人には、離脱した理由を聞く
ここが一番判断が分かれるところです。視聴時間が40〜70%くらいの人。この層に同じように電話をかけると、たいてい温度が低くて空振りします。
私たちはこの層には、電話ではなくメールで一本、具体的な質問を送ります。
「〇〇のあたりまでご視聴いただいたかと思います。そのあたりで、御社の状況と合わないと感じた点はありましたか。もしあれば、次回に活かしたいので一言だけ教えてください」
ここで返信が来た人だけ、電話に切り替えます。返信が来ない人は、その回のウェビナーでは追いません。次のテーマのウェビナーの案内リストに残すだけです。ここで無理に電話をかけて追いかけると、相手にとって迷惑になりますし、こちらの時間も削られます。
判断の分かれ目はシンプルです。「返信があるかどうか」。これだけで、電話をかけるべき相手かどうかがわかります。
10分以内離脱の人は、追わない勇気を持つ
視聴時間が10分未満の人は、正直に言うと、今回は縁がなかった人です。タイトルに惹かれてクリックしたけど、内容が合わなかった。あるいはただの時間が取れなかった。理由はどちらでもいいんです。
ここに時間を使うと、本当に追うべき層への対応が薄くなります。当社支援案件・2026年時点の実績値ですが、テレアポのアポ獲得率はリスト設計を見直すだけで0.6%から3.2%まで上がった案件があります。数字が伸びたのは、電話をかける相手を増やしたからではなく、かける相手を絞ったからです。ウェビナー後の追いかけも同じ考え方です。
10分未満離脱の人には、御礼メール一本で終わりにします。次回のウェビナー案内には残しますが、個別の電話はしません。ここで手を抜くのではなく、手をかける場所を変えているだけです。
結局、成果は「日程が確定した件数」でしか測れない
ウェビナーの参加者数や視聴時間の平均は、社内報告としては見栄えがいい数字です。でも私たちが本当に見ているのは、次回商談の日程が確定した件数だけです。名刺の枚数や参加者数がどれだけ多くても、日程がゼロなら、そのウェビナーは失敗です。
展示会支援でも同じ考え方をしています。当社支援案件では、設計込みで支援した展示会で平均20件の商談化につながっていますが、これも「名刺を何枚もらったか」ではなく「その後の日程が何件確定したか」で数えた数字です。ウェビナーも展示会も、地味に一件一件を追いかけた結果でしかありません。
- 視聴時間のログをツールから毎回抽出する
- 参加者を視聴時間で3段階に分けてリスト化する
- 最後まで見た人には翌日中に電話をかける
- 半分離脱した人には離脱理由を聞くメールを一本送る
- 返信が来た人だけ電話に切り替える
- 10分未満離脱の人は御礼メールのみで追わずに次回案内に残す
- 日程が確定した件数を毎回のウェビナー後に集計する
