初回商談が終わると、担当者はいったん持ち帰り、社内で資料をまとめ、後日メールで提案書を送る、という流れになりがちです。しかし数日が経つと先方の温度感は下がり、「検討します」のまま連絡が途絶えることも少なくありません。問題は提案の内容よりも、商談の最後に「次に誰が何をいつまでにやるか」を決めていなかったことにある場合が多くあります。
たとえば、想定例として、初回商談で課題のヒアリングはできたものの、「では資料をお送りします」とだけ伝えて終わってしまうケースがあります。この場合、次のアクションの主導権が完全に相手側に渡ってしまい、社内稟議や比較検討のタイミングを逃しやすくなります。
商談の最後に確認すべきこと
商談の終わりに必要なのは、次回の約束を具体的な行動レベルまで落とし込むことです。「検討します」で終わらせず、誰が、何を、いつまでに行うかを言葉にして確認します。
「本日の内容を踏まえて、次回は〇〇の資料をお送りし、△△様に社内でご確認いただく、という流れでよろしいでしょうか。いつ頃までにご確認いただけそうですか」
この一言があるかどうかで、商談後の進行速度は大きく変わります。曖昧な相づちで終わらせず、相手の口から具体的な期日や関係者名を引き出すことが重要です。
Aパターン:次回アクションを具体的に決める場合
以下のような状況では、その場で次回の行動を明確に合意するべきです。
相手が課題を明確に認識しており、比較検討の段階にある場合。社内に決裁者以外の関係者がいて、追加の説明や資料が必要な場合。導入時期について、相手側に目安となる時期(たとえば「来期から」など)がある場合。これらに当てはまる場合は、次回の打ち合わせ日程や、資料送付後の確認期日をその場で仮決めしておくと、以降のやり取りが滞りにくくなります。
Bパターン:無理に次回を決めず、情報提供にとどめる場合
一方で、すべての商談で次回アクションを急いで決める必要はありません。次のような場合は、資料送付や情報提供にとどめ、相手のペースを尊重する方が適切です。
相手がまだ情報収集の初期段階で、比較対象も定まっていない場合。社内の課題整理がこれからで、担当者自身も優先度を判断できていない場合。予算や時期について、全く目処が立っていないと明言された場合。このような状況で無理に次回の約束を取り付けようとすると、かえって警戒され、関係が途切れることもあります。この場合は「ご検討の状況が進みましたら、いつでもご連絡ください」と伝え、数週間後を目安に軽い確認の連絡を入れる、という形にとどめるのが無難です。
合意した内容を記録に残す
口頭での合意は、時間が経つと双方の記憶があいまいになります。商談直後に、確認した内容を簡潔なメールで送ることをおすすめします。「本日はありがとうございました。次回は〇月〇日までに△△をご確認いただき、その後お打ち合わせの日程を調整させていただく、という認識で相違ございませんでしょうか」といった一文を添えるだけで、認識のずれを防げます。これは記録を残すと同時に、相手にも行動を促す効果があります。
チェックリスト
- 商談の最後に「次に誰が何をするか」を言葉で確認したか
- 相手から具体的な期日や関係者名を引き出せたか
- 相手が比較検討段階かどうかを見極めたか
- 無理に次回の約束を迫っていないか振り返ったか
- 合意内容を当日中にメールなどで記録に残したか
- 次回の連絡予定日を自分のスケジュールにも反映したか
- 資料送付だけで終わらせず、確認の一言を添えたか
