X で経営者っぽいことを言うと、きっと引かれます。正直に書くと、家の鍵をなくしたり、新幹線や飛行機を逃したりすることが何度もあります。我ながら、よく会社をやっているなと思います。
それでも、そんなポンコツな自分でも、テレアポだけは毎日欠かさずやっています。できないことはあきらめて、馬力でカバーする。これが私のやり方です。
この考え方は、根性論ではありません。実務として再現できる型になります。今日はその型を分解します。
まず、できないことを数えるところから始める
最初にやるのは、自分の弱点を隠さずに数えることです。鍵をなくす。忘れ物をする。時間管理が苦手。こうした事実を並べます。
ここで大事なのは、克服しようとしないことです。時間管理を完璧にしようと訓練するより、リマインダーやスタッフに頼る仕組みを作るほうが早い。苦手の克服にかける時間は、得意なことに使う時間を削ります。経営者や営業担当ほど、この配分ミスが起きやすいと感じています。
苦手を潰すより、得意を毎日積む
得意なことが何かは、案外自分では気づきにくいものです。私の場合はテレアポでした。断られても凹まない。件数を積むことに抵抗がない。
この適性は、性格診断では出てきません。実際にやってみて、続けられたかどうかで判断します。私の感覚では、3 週間続けられたことは、たいてい適性がある。1 週間で嫌になったことは、無理に続けなくていい。
テレアポを「毎日」にする仕組み
得意なことでも、気合いだけで毎日続けるのは難しいものです。そこで、時間と件数を先に固定します。
- 架電時間を 1 日の中で固定する(午前と午後に分けるなど)
- 1 日の架電件数の下限を、先に決めておく
- 結果が悪い日でも、件数だけは達成する
- 週次で件数と接続率を記録し、量を落とさない
ポイントは、成果で継続を判断しないことです。成果が悪い日にやめると、翌日も再開しにくくなります。件数という行動指標だけを守ると、モチベーションに依存せずに続けられます。
馬力でカバーとは、量で不確実性を消すこと
テレアポは、1 件 1 件の成功率が低い仕事です。だからこそ、件数で確率を上げる発想になります。
苦手な資料作成やスケジュール管理を完璧にしても、商談化する確率は上がりません。逆に、架電件数を増やせば、単純に商談化の総数は増えます。できないことに時間を使わず、確率が量に比例する仕事に時間を全部使う。これが「馬力でカバーする」という言葉の、実務的な意味です。
できないことを認めた分だけ、できることに使える時間が増える。
組織にも、同じ型を当てる
この考え方は、経営者一人の話では終わりません。チームに適用すると、メンバーの苦手を無理に矯正しないという方針になります。
資料作成が苦手な人には資料作成を減らし、架電が得意な人には架電を増やす。役割を得意に寄せるほど、チーム全体の総生産量は増えます。全員が同じスキルを均等に持つ必要はありません。誰かの苦手は、別の誰かの得意で埋める。個人の話とまったく同じ構造です。
諦める順番を決めるのが、配分の設計
① できないことを数える → ② 克服せず仕組みで逃がす → ③ 得意を行動指標で毎日積む → ④ 同じ型をチームの役割分担に当てる。派手さはありませんが、この配分だけで一日に使える時間の質が変わります。
毎日の架電を「量」で終わらせず、質に変える設計は テレアポリスト設計の 8 つの型 に書きました。トークそのものの順番については スクリプトを捨てた日。刺さる営業は、順番が逆だった にまとめています。
私自身の経歴や考え方は Profile にあります。
