展示会が終わった夜、名刺が300枚。ブースで話した感触はまだ体に残っているのに、翌朝には忘れています。私はこれを何度もやって、何度も失敗しました。「あとで整理しよう」と思った時点で、もう負けなんです。

正直、地味な話です。でもここを雑にすると、展示会の成果はほぼゼロになります。今日は、リードの分類をAIに任せて翌日から動けた話をします。

分類を「感覚」でやると必ず遅れる

展示会直後、営業担当は口々に言います。「あの人、脈ありでしたよ」「なんか温度高かったです」。この感覚での仕分け、実は一番危険です。理由は単純で、感覚は数日で薄れるからです。3日後には「どの人がどう脈ありだったか」誰も覚えていません。

私たちが実際にやっているのは、名刺交換時のメモをその場でスマホに音声か文字で残してもらい、それをAIに読ませて「温度」「業種」「検討フェーズ」に分類させることです。人の記憶に頼らず、その場の一次情報だけで判断させます。

ここで大事なのは、AIに丸投げしないこと。分類の軸は人が決めます。「予算が決まっているか」「決裁者と話したか」「次回の話が出たか」。この3つの軸さえ与えれば、AIは翌日の朝には全リードを仕分けてくれます。

判断の分かれ目:どこまでAI、どこから人

ここが一番聞かれるところです。私の基準はこうです。

「一次分類」はAIに任せます。名刺の情報とメモから、温度A(今週中に連絡)、温度B(2週間以内)、温度C(半年後の見込み)に振り分ける作業です。これは機械的な作業なので、人がやると必ずムラが出ます。AIの方が正確です。

逆に「連絡する順番」と「最初の一言」は人が決めます。同じ温度Aでも、展示会で「価格の話をしていた人」と「導入事例を知りたがっていた人」では、かける言葉がまったく違うからです。ここをAIの定型文に任せると、温度が高かったリードほど冷めていきます。

つまり、仕分けは機械、最初の接触は人。ここを逆にすると失敗します。

翌日の一本目の電話、実際に使っている言葉

分類ができたら、温度Aのリストから電話をかけます。ここで名刺交換時の会話を思い出せるかどうかが勝負です。私はいつもこう切り出します。

「先日展示会でお話しした〇〇です。あのとき〇〇の管理、まだ紙でやられてません?というお話をしていましたよね。あれ、もう少し詳しくお聞きしてもいいですか」

ポイントは、展示会での具体的な会話を一言引用することです。「先日はありがとうございました」だけだと、相手は「誰だっけ」となります。会話の中身を一言添えるだけで、相手の記憶が戻ります。

この一言を作れるかどうかは、展示会当日のメモの質にかかっています。だから私たちは、名刺交換の直後、30秒でいいのでその場でメモを取ることを徹底しています。地味ですが、ここが分岐点です。

AIに任せた後、人が抜けると意味がない

当社では、AI開発で作った試作システムが本番で使われ続ける移行率が82%です(当社支援案件・2026年時点の実績値)。逆に言うと、2割弱は試作で終わります。理由の多くは「分類までは自動化したけど、その先の電話を誰もかけなかった」というものです。

展示会支援では、1回の展示会で平均20件の商談化を実現しています(設計込みで支援した場合・当社支援案件・2026年時点の実績値)。この数字は、分類の精度だけで出るものではありません。分類されたリストに、翌日から人が電話をかけ続けた結果です。

テレアポでも同じことが言えます。あるリスト設計を見直した案件では、アポ獲得率が0.6%から3.2%まで上がりました(当社支援案件・2026年時点の実績値)。これも、リストの精度を上げただけでなく、かける側の一言を磨いたから出た数字です。

AIは仕分けを速くしてくれます。でも、電話をかけるのは人です。ここをサボると、どんなに精度の高い分類でも意味がありません。

実務チェックリスト

  • 名刺交換直後30秒で会話メモを音声か文字で残す
  • 温度A・B・Cの分類基準を展示会前に3行で言語化する
  • AIに読ませるメモのフォーマットを事前に統一する
  • 翌朝一番でAIの分類結果を人が10分で確認する
  • 温度Aリストへの最初の一言を展示会中の会話から具体的に作る
  • 電話をかける担当者と時間を展示会翌日のスケジュールに先に入れる
  • 次回商談の日程が取れた件数だけを成果として記録する

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